小論文の書き方の例
小論文の書き方の例
【書き方例①】
題名:ニュージーランドに留学して英語のスキルを高める
私は、小学校低学年から英語を学んでいる。高校時代には英会話クラブで活動をして、英語に親しんできた。 最近ではスマートフォンなどでも翻訳が可能になってきているなど、自動翻訳が実用化してきた。しかし、言葉は人と人とをつなぐものであり、英語はこれからの社会においても必要な基本的スキルであると考えている。 英語の学習については、ネイティブとのオンライン学習も行ったことがあり、高校二年時には英検2級にも合格している。本来ならば、高校時代に留学したいと考えていたが、残念ながら新型コロナウイルス感染症の蔓延によって留学は実現できなかった。
そこで、大学ではぜひ留学をして、英語のスキルをさらに高めたいと考えている。ニュージーランドを選択したのは、立正大学ではニュージーランドへの留学を斡旋されているとホームページを見て知ったからである。 また、南半球にあることで季節は反対だが、文化的にも温泉があるなど、日本との類似性を感じて親しみを抱いている。大学のホームページを参照すると、ニュージーランドの留学には授業料と宿泊費とで合わせて130万円ほどかかるようである。 もし、国際交流センターからの奨学金40万円を別途で得ることができたとしても90万円ほど足りないため、その不足分にチャレンジ奨学金を充てることにしたい。 ニュージーランドへの留学についてはまだ知識が浅いので、大学入学後に先生方によく伺って、具体的に留学先を検討したいと考えている。
チャレンジ奨学金の残りの30万円は、留学のために語学学校へ通い、英検1級取得およびTOEICでの高得点を得るための費用としたい。 また、留学をすることは、単に語学力を高めるだけではなく、海外で友人を作ることもでき、日本と異なる物事の考え方を知る機会にもなると考える。それは、自分自身の思考を柔軟にすることにも役立つだろう。
現時点では、将来的に旅行会社に就職して、日本から海外への旅行の添乗をしたり、日本においても各種の伝統的な史跡や文化施設に海外のからの観光客を案内したりするなど、日本文化の発信に努めたいと考えている。 しかし、もし他の職業に就いたとしても、英語を活用して日本ならではの良さを多くの海外の人に伝えるとともに、同時に海外文化の良いところを日本に紹介するなどの働きをしたいと考えている。
【書き方例②】
題名:ユニバーサルデザイン化に貢献する
最近のニュースを聞いたり高校の授業を受けたりする中で、私は「社会がひとびとの多様性を尊重し、地域にある施設に関してはだれでもが自分らしく生きることができるように設計されていなければいけない」ということについて学び考える多くの機会を持った。多様性には、性・年齢・身体機能・文化などが挙げられる。
年齢という点では今の日本は世界的に最も高齢化が進んでいるので、必須事項として考えなければいけない。また、将来的にはだれもが年老いる。すなわち、どのようなひとであっても問題なく生活を送ることができる「ユニバーサルデザイン」に関しては、自分の問題としても考える必要がある。東京都では、2021年に開催されたパラリンピックを契機としてバリアフリー化、そしてユニバーサルデザイン化が進んだといわれる。しかし、街を歩いてみると階段しかない建物や歩道における段差などの障害は依然として多い。そして、これはおそらく地方に行くともっと多くなると推察される。このような日本の状況は「先進国」として好ましくない。そこで、チャレンジ奨学生として採用されたら以下の調査・研究をする。
第一に日本よりもバリアフリー化が進んでいると考えられる国での取り組みについて調べる。実際に訪れることが希望だが、難しい場合には本を読んだりインターネットを使ったりして考察する。もし、実際に海外に行くとなれば、多くの費用が掛かるので、チャレンジ奨学金をそこに使う。実際に行かれない場合には資料代等に用いる。
第二には日本のいろいろな地域でどのくらいバリアフリー化が進んでいるのか、あるいはいないのかを実際に現地に赴いて調査する。やはり、交通費や宿泊費が必要となる。行政の取り組みが地方によって異なっていることも考えられる。全てのひとにやさしい取り組みがされている場合には、それがだれの手によって可能となっているのかを明らかにする。
第三に自分がそれらのことを実現するために必要とする資格取得のために必要な勉強に奨学金を用いる。現在は、福祉住環境コーディネーターを取得することを考えているが、実際に大学で学ぶ中で必要とされる資格があればそれらにも是非チャレンジしてみたい。
私は、大学卒業後はひとびとの暮らす街や建物を作る仕事に携わることが希望である。そして、その街や建物がそこに住むひとりひとりを幸せにする社会の実現に貢献したい。
【書き方例③】
題名:気象予報士の資格を取得し、気象問題に取り組む
私が気象について興味を持ったきっかけは主に2つある。1つ目は、小さい頃ニュースで天気予報を見るたびに空は1つしかないのに場所によって天気が違っていることが疑問だったことだ。中学の理科の授業で気象について学び、自分が毎日体感している天気がどうやって起こるのか知った時にとても興味を引かれた。また、授業で天気図を読んだことが面白かったからでもある。2つ目は、近年、大雨や洪水、熱波や寒波などの気象現象が問題となっていることを知り、何が原因でどうすれば解決できるのかを追究したいと思ったからだ。
そこで、私は大学では気象を学び、気象予報士の資格を取得することに目標を定めた。立正大学の地球環境科学部環境システム学科の気象・水文コースでは、大気現象や気象問題についての知識を習得することができ、またGISの実習設備や気象観測施設など多様な設備があるということを知り、立正大学に進学し気象についての知見を広めたいと思った。入学後は、鈴木パーカー明日香先生の大気環境モデリング研究室に所属したいと考えている。理由は、先生が地球規模の気象をベースとした研究を行っており、また海外の学会でも活動されていることが魅力だったからだ。
気象現象は世界中で起こっているが、それぞれ空間や時間スケールが違っているため、実際に自分で体感することが大切だと思う。そのため、私は留学制度の文化研修などに参加し、海外の各国ではどのような気象現象が起こりどんな影響を地球や社会に与えているのかを知りたい。研修の費用は130万円で、学業奨励金の40万円を利用し残りの90万円をチャレンジ奨学金で補いたい。また、私は東京出身なので、日本海側の豪雪や、盆地の暑さなどの経験がない。自分で日本各地の気候について実際に体感し、調査するための宿泊費や交通費として、残りのチャレンジ奨学金30万円を利用したいと考えている。
将来は、気象予報士の資格を取得し、自分が実際に体感した世界や日本各地の気象の経験を活かして、社会や地域の安全に貢献したい。また、気象問題への取り組みにも積極的に参加し、持続可能な社会の実現も目指したい。