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「モラリスト × エキスパート」たちのキャンパスライフ

心理学を学び、大学の広報活動にも取り組んだ経験と成果を教育業界で発揮したい。

教育現場における心理的な作用に着目

K.S. さん
心理学部 臨床心理学科 4年
茨城県・私立清真学園高等学校出身
[立正大学学生広報部 りすこう 2024年度部長]

私が大学選びを進めた際、当初は教育学を学べる大学を探していました。ただ、教育学となると教員養成に特化した大学がほとんど。教員志望ではなかったため、関連性があると感じた学問分野として心理学を学べる立正大学心理学部に進学しました。

そもそもの出発点は、人に何かを教えることが好きで、得意だという自負があったことです。ところが、逆に教わる立場になると、中学受験での算数も中高での数学も極端に苦手。理解が追いつきませんでした。先生からは“指導を受ける”というよりも、「何でこんなのもわからないのか」とあきれ半分に言われてしまったこともありました。「私なら生徒が理解できるまでいくらでも待って、寄り添って教えるのに」と感じましたし、こうした経験があったことで、教育学のほか、教員の教え方が教わる側の生徒に与える心理的な影響に興味を持ったのです。

一方、大学では学業面以外でも「未知の分野で新しいことにチャレンジしたい」と考え、学生広報部の「りすこう」に所属。立正大学の知名度アップやイメージアップをめざす団体であり、3年次には部長を務めました。運営面では、自由度が高いことが魅力である半面、どんな広報活動をするにしても自由度が高いため、かえって方向性や具体的なアクションを決めづらい大変さも痛感しました。そんなときは職員の方からもアドバイスをいただきつつ、みんなでとことん話し合い、協力して活動してきました。

また、「ちょこリス」というサークルの活動にも力を入れ、現在は副リーダーをしています。「りすこう」と同様に、立正大学に関する情報発信を行うサークルですが、特徴は主にラジオを使うこと。品川キャンパスに近い戸越銀座にスタジオがあるFMしながわの“電波”をお借りして、月に1回、第4金曜日に“オンエア”しています。番組では企業とのコラボレーション企画なども進め、学園祭の「橘花祭」(きっかさい)でも企業とコラボして屋台を出店。「わんぱく相撲」という小学生向けの地域イベントにも参加して手伝いをするなど、ラジオ以外の地域活動にも積極的に取り組んでいます。

正確な情報発信のために、正確な理解を重視

心理学部での集大成となる卒業論文は、「孤独・孤立」をテーマにする予定なのですが、私自身、1年次は「りすこう」内でずっと人見知り。周囲と活発に交流した記憶がないほどです。ただ、だからといって辞めるのはイヤ。“根性”で続けたことで、2年次には周囲と打ち解けて話すようになりました。信頼でき、心を許して話せる仲間と出会えたことで、山中湖での合宿なども満喫できました。

その後、3年次に部長となって心がけたのは、対外的な広報活動以前に、メンバーに向けて正確な情報発信をすること。例えば「橘花祭」の準備では複雑な手順もあるため、まずは自分がしっかりと資料を読み込んで内容を把握することを徹底しました。その上でメンバーに指示を出すのですが、堅苦しい言葉ではメンバーの反応が鈍くなるため、フランクでわかりやすい言葉選びのスキルが磨かれていきました。

心理学部での学びの成果を「りすこう」で応用

「りすこう」には良い意味で個性的な学生が多く、自分の価値観を押し付けるような言動では衝突が起きてしまいます。そこで私は、心理学部で学んだ対人コミュニケーション方法を実践。まずはどんな意見でもきちんと聞き、必要に応じて別の意見と折り合いをつけることを重視しました。正解はないからこそ、みんなが納得して具体的な活動につなげることを大切にしたのです。

また、徐々に自分の見え方や見せ方を意識する余裕が生まれ、人前に出て話すことへの苦手意識も解消。教職員や学外の方など、社会人とのコミュニケーションで萎縮することもなくなり、“大人”と連絡を取る際の敬語の使い方やメールの書き方などに慣れていった点でも成長を感じています。

大学生活では、安心できる“居場所”を見つけてほしい

立正大学には、一人になって学部の課題などに集中して取り組める場所もあれば、「りすこう」の仲間と集まれる場所もたくさんあります。私が「りすこう」という“居場所”を見つけられたように、“心のよりどころ”という側面も含めた“居場所”を見つけることが、学生生活を充実させる秘訣だと思います。

私は現在、次なる居場所とめぐり合うための就職活動を進めており、志望は教育業界です。私は学校という空間が昔から好きで、立正大学も大好きなのですが、ネガティブな経験もしてきたため、特に思春期で何かと難しい中高生の力になれる仕事がしたいと思っています。また、「りすこう」ではSNSの運用も担当していたため、いずれは就職先でもSNSを駆使した広報業務などで経験を生かしたいと考えています。


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